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ピストンリング交換

R56系では、やたらとオイルが減少して、1000kmも走行しないうちに2L以上無くなっているなんて車両がとても多いです。しばらくアイドリングをしてアクセルを踏み込むとひどい白煙がでたり、、、しかも5万キロしか走行していない車両なのに、、、。

オイルが多く減る原因は主にオイル下がり、オイル上がりにありますが、ミニの場合は、その両方が、比較的低走行車両でも起きています。

R56系のエンジン(N12,N14,N16,N18)は、ピストンのオイルリングが2ピース構造です。これは国内でも同時期、トヨタなどの車両で採用されましたが、オイル関連の問題があったようで、トヨタの一部の車種はリコール(サービスキャンペーン)対象となっておりました。

さらには環境問題的な社会背景もあってか、オイル交換は30000kmで行う、ような風潮(メーカーのマニュアル?)がありました。オイル劣化の現状とは関係なく、オイル性能は問題ないと、交換を行ってくれないまま、新車から3万キロほど走行しているミニが大変多く、結果的に5,6万キロでバルブステムシールはカチカチでオイル下がり、ピストンリングにはスラッジが詰まったり、動きなどが悪くなってオイル上がりを起こしています。

排気ガスの白煙を減少するにはステムシール交換がまず必要です。しかしオイル減少の根本はピストンリングに原因があることが多く、シリンダーやヘッドカバーに問題がないことを前提とすると、ピストンリングをまず新品に交換することでオイル上がりがかなり減少します。

さらには、従来の3ピース構造のピストンリングにすることで、さらなるオイル上がりの抑制が期待されます。

今回のお客様は、R55クーパー。6万キロ台で白煙、オイル減少に悩まされています。

気に入った車両なので長く乗りたいと、思い切ってピストンリング交換まで行うことになりました。

純正でピストンリングを購入すると、もちろんオイルリングは2ピース構造です。それでは面白くありません。ピストンのメーカーはMAHLE。海外ではMAHLEからこのミニ用の3ピース構造のリングセットが販売されていました。早速取り寄せました。

部品価格は純正に比べたらかなり安いです。

以下、その交換風景です。お客様に納車して8か月後、約6000kmの走行でオイル交換を行いましたが、オイル量はほとんど減っておりませんでした。

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